【生徒作成記事】                                     生徒たちの人工衛星「Clark-sat1 Ambitious号」                   が宇宙へ!

福岡中央キャンパスではロケット打ち上げバプリックビューイングが行われました

「Clark-sat1 Ambitious号」はISS(国際宇宙ステーション)から宇宙空間へ放出されます

2023年11月10日、宇宙探究部の生徒たちが主体となって開発した人工衛星「Clark-sat1 (愛称:Ambitious号)」を載せたSpaceXのロケットFalcon9がアメリカ・フロリダ州ケープランドにあるNASAのケネディ宇宙センターから打ち上げられました。

打ち上げ当日、福岡中央キャンパスではスポーツレクリエーションというイベントが開催されていましたが、その一部の時間を使い、全学年でパブリックビューイングを行いました。打ち上げ15分前から、NASAの公式YOUTUBEを体育館のスクリーンにプロジェクターで投影し、宇宙探究部員がロケット打ち上げの注目ポイントを解説。打ち上げ10秒前からは全校生徒でカウントダウンを行いました。緊張感が漂う中ロケットが無事に打ち上がり、大気圏突破に成功。その後、興味をもった生徒が質問し、宇宙探究部員が答えました。
「ロケットを打ち上げるのにどれくらいのお金がかかっているんですか?」
「70億円くらいで、宇宙業界では安いほう。だからSpaceXは、世界のロケット業界のトップシェアを獲得しているんだ」

打ち上げ前から、私たち高校生が主体となって開発に努めたClark-sat1についてや、どのように打ち上がるのかなどを宇宙探究部員が説明しました。

ロケット打ち上げの注目ポイント!

上空10キロには「MAX-Q」という最高動圧点(ロケットに負荷がかかる地点)があり、これを超えられるかがロケットの命運を左右します。上空に昇っていくにつれ、ロケットエンジンが出す火の玉が徐々に大きくなりますが、これは上空に昇るほど大気圧が弱くなることで生じる現象です。

次に、1段目ロケットエンジンが分離され、2段目ロケットエンジンが点火されます。SpaceXのロケットの特長は、1段目ロケットエンジンが地上に戻り、着陸することです。着陸したエンジンは再利用することができます。2段目ロケットエンジンは、さらに速度と高度を上げていき、最終的にカーマンライン(上空100キロメートルに引かれた仮想の線。国際航空連盟によって定められ、宇宙と地球を隔てる線とされている)を超えることで宇宙空間に到達。ここで、ロケットが打ち上げに成功したと断定できます。しかし、私たちの人工衛星Clark-sat1が目指すISS(国際宇宙ステーション)は上空400キロメートルにあり、まだ高度を上げる必要があります。

今後、Clark-sat1を搭載したロケットがISSに到達すると、まずISSに自動でドッキングされます。それからISS内にある日本が開発した実験モジュール「きぼう」に宇宙飛行士によって移動され、ジェイソットという小型人工衛星放出機構から宇宙空間に放出されます。 Clark-sat1は今年中に放出される予定ですが、運がよければ、現在ISSに滞在している宇宙飛行士の古川聡さんが放出するかもしれません。楽しみですね。

全校生徒でカウントダウン。打ち上げが成功すると会場は歓喜に溢れ、みんなで喜びを分かち合いました
打ち上げ成功後、1段目エンジン分離成功!
打ち上げについて興味をもった生徒からの質問に答える宇宙探究部員たち

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